植物 > 被子植物 > オモダカ目 > サトイモ科 > テンナンショウ属
近畿以西に分布するテンナンショウの仲間。「浦島太郎の釣り糸」でお馴染みのウラシマソウは本種の亜種とされる。花序の付属体(「釣り糸」の部分)の付け根が白いのがウラシマソウとの明瞭な違いで、葉にしばしば美しい白斑が入るのも特徴的である。
ナンゴクウラシマソウの概要

花期2) | : | 3-5月。 |
希少度 | : | ★★★(やや稀) |
生活形 | : | 多年草 |
生育環境2) | : | 林下、林縁 |
学名3) | : | thunbergii…スウェーデンの植物学者カール・ペーター・トゥーンベリへの献名 |
ナンゴクウラシマソウの形態
花
葉
識別
ウラシマソウはナンゴクウラシマソウの亜種とされており、より北寄りに分布する。
一部では分布が重なり、花序付属体の形態が両亜種の中間的な個体が見られることがある2)。
ヒメウラシマソウは別種で、山口県と九州に分布する。
識別点についてはウラシマソウのページを参照。
また、台湾には別亜種タイワンウラシマソウA. thunbergii subsp. autumnaleが分布し、仏炎苞の形態が異なるほか、野生下では秋に開花する2)。
分類
ウラシマソウのページを参照。
文献
1)大橋広好・門田裕一・木原浩・邑田仁・米倉浩司(編) 2015.『改訂新版 日本の野生植物 1 ソテツ科~カヤツリグサ科』平凡社.
2)邑田仁・大野順一・小林禧樹・東馬哲雄 2018. 『日本産テンナンショウ属図鑑』北隆館.
3)Lorraine Harrison 2012. Latin for gardeners. Quid Publishing. (ロレイン・ハリソン 上原ゆう子(訳) 2014. 『ヴィジュアル版 植物ラテン語辞典』原書房.
4)大森崇広, & 邑田仁. (2004). ウラシマソウの亜種間における形態的分化. 植物研究雑誌, 79(4), 247-254.
編集履歴
2024/12/6 公開