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日本最大級の葉が特徴的なモクレンの仲間。花も大型でよく目立つ。慣れないうちはトチノキと間違えやすいので注意して観察しよう。
ホオノキの概要

花期1) | : | 5-6月 |
希少度 | : | ★★(普通) |
生活形 | : | 落葉高木 |
大きさ1) | : | 大きなものは樹高30m、径1m以上 |
生育環境3) | : | 山地~丘陵の林内。寒地に多い。 |
学名2) | : | obovatus「倒卵形の」 |
ホオノキの形態
葉
花
果実
芽鱗
樹皮
幼木
朴葉味噌
識別
モクレン属の他種との識別(自生種)
国内には本種を含めて8種のモクレン属が記録されている(一覧はこちら)。
いずれも葉の長さはふつう20㎝を超えず、葉裏もホオノキほどはっきりと白くならないため識別は難しくない。
モクレン属の他種との識別(外国産種)
植栽されるハクモクレンは葉の形がやや似るが、葉の長さは20㎝程度までで葉裏は白くならない。
トチノキとの識別
ホオノキは単葉であるが、枝先に葉が集まるためトチノキと似て見えることがある。
トチノキは複数の小葉が放射状に集まって1枚の葉を形成している掌状複葉で、葉が1つ1つ分離してつくホオノキとは葉の構造が大きく異なる。
ホオノキが全縁(葉の縁がなめらか)なのに対して鋸歯もあるため、慣れれば見わけは難しくない。
文献
1)大橋広好・門田裕一・木原浩・邑田仁・米倉浩司(編) 2015.『改訂新版 日本の野生植物 1 ソテツ科~カヤツリグサ科』平凡社.
2)Lorraine Harrison 2012. Latin for gardeners. Quid Publishing. (ロレイン・ハリソン 上原ゆう子(訳) 2014. 『ヴィジュアル版 植物ラテン語辞典』原書房.
3)林将之 2014.『山渓ハンディ図鑑14 樹木の葉 実物スキャンで見分ける1100種類』山と渓谷社.
4)田中信行・松井哲哉 (2007-) PRDB:植物社会学ルルベデータベース, 森林総合研究所.
URL: http://www.ffpri.affrc.go.jp/labs/prdb/index.html 2022/1/3閲覧.
5)広沢毅・林将之 2010. 『冬芽ハンドブック』文一総合出版.
6)鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 2014. 『ネイチャーウォッチングガイドブック 四季を通じて樹木を観察する 431種 樹皮と冬芽』誠文堂新光社.
編集履歴
2022/1/3 公開