植物 > 被子植物 > コショウ目 > ドクダミ科 > ハンゲショウ属
国内に2種あるドクダミの仲間のうちの1種。花の時期になると上部の葉が白くなってよく目立つ。環境のよい湿地に生え、保護活動が行われている地域もある。
ハンゲショウの概要

花期1) | : | 6-8月 |
希少度 | : | ★★★(やや稀) |
大きさ1) | : | 草丈50-100㎝ |
生活形 | : | 多年草 |
生育環境1) | : | 低地の水辺や湿地 |
学名2) | : | chinensis「中国産の」 |
別名1) | : | カタシログサ |
ハンゲショウの形態
葉
花
生育環境
識別
花の時期に上部の葉が白くなって目立つ様子は特異で、同様の特徴を持つのはマタタビの仲間くらい。
マタタビは山地に生えるつる性木本で、花の形も異なるため区別は容易。
花のない時期には葉も白くないため、葉の形での識別が必要。
湿地に生える植物であまり似たものはなく、葉身に5-7脈があること、基部が心形で葉先が尖ること、茎が直立することなどを確認すれば識別できる。
なお、同じ科に属するドクダミは薄暗い湿った場所に生え、葉はより小型の心形で特異な臭気を持ち、花には4枚の白い総苞片が目立つ。通常識別に迷うことはない。
ハンゲショウ属について
ハンゲショウ属Saururusには本種のほか、北アメリカにも1種ある(合計2種)1)。
文献
1)大橋広好・門田裕一・木原浩・邑田仁・米倉浩司(編) 2015.『改訂新版 日本の野生植物 1 ソテツ科~カヤツリグサ科』平凡社.
2)Lorraine Harrison 2012. Latin for gardeners. Quid Publishing. (ロレイン・ハリソン 上原ゆう子(訳) 2014. 『ヴィジュアル版 植物ラテン語辞典』原書房.
3)琉球の植物研究グループ 国立科学博物館 2018-.『琉球の植物データベース』 https://www.kahaku.go.jp/research/activities/project/hotspot_japan/ryukyus/db/ 2021/8/21閲覧.
編集履歴
2021/8/24 公開
2025/1/26 ハンゲショウ属についての項を追加