ハンゲショウ Saururus chinensis

植物 > 被子植物 > コショウ目 > ドクダミ科 > ハンゲショウ属

京都市左京区(植栽) 2014/7/7
※分布図は目安です。

分布:本州~琉球1,3)。国外では朝鮮半島、中国、ベトナム、フィリピン、インド。

国内に2種あるドクダミの仲間のうちの1種。花の時期になると上部の葉が白くなってよく目立つ。環境のよい湿地に生え、保護活動が行われている地域もある。

ハンゲショウの概要

花期1)6-8月
希少度★★★(やや稀)
大きさ1)草丈50-100㎝
生活形多年草
生育環境1)低地の水辺や湿地
学名2)chinensis「中国産の」
別名1)カタシログサ

ハンゲショウの形態

島根県隠岐の島町 2016/4/30

葉は長さ5-15㎝で互生する1)。基部は心形(ハート形)。
この写真のように抽水状態で生育することもある。

群馬県板倉町 2016/6/16

葉の表面には基部で分かれる5-7脈があり、花時には花序に近い数枚が白くなる1)

京都市左京区(植栽) 2014/7/7

花序は穂状で長さ10-15㎝になり、多数の花をつける。
花序ははじめ下向きに垂れ下がり、その後上を向く1)

滋賀県高島市 2016/7/23

遠くからだと花序そのものよりも白くなった葉が目立つ。

生育環境

島根県隠岐の島町 2016/4/30

ため池畔などの湿地に群生し、しばしば抽水状態になる(根元が水に浸かるように生える)。

識別

花の時期に上部の葉が白くなって目立つ様子は特異で、同様の特徴を持つのはマタタビの仲間くらい。
マタタビは山地に生えるつる性木本で、花の形も異なるため区別は容易。

花のない時期には葉も白くないため、葉の形での識別が必要。
湿地に生える植物であまり似たものはなく、葉身に5-7脈があること、基部が心形で葉先が尖ること、茎が直立することなどを確認すれば識別できる。

なお、同じ科に属するドクダミは薄暗い湿った場所に生え、葉はより小型の心形で特異な臭気を持ち、花には4枚の白い総苞片が目立つ。通常識別に迷うことはない。

文献

1)大橋広好・門田裕一・木原浩・邑田仁・米倉浩司(編) 2015.『改訂新版 日本の野生植物 1 ソテツ科~カヤツリグサ科』平凡社.
2)Lorraine Harrison 2012. Latin for gardeners. Quid Publishing. (ロレイン・ハリソン 上原ゆう子(訳) 2014. 『ヴィジュアル版 植物ラテン語辞典』原書房.
3)琉球の植物研究グループ 国立科学博物館 2018-.『琉球の植物データベース』 https://www.kahaku.go.jp/research/activities/project/hotspot_japan/ryukyus/db/ 2021/8/21閲覧.

編集履歴

2021/8/24 公開