植物 > 裸子植物 > ヒノキ目 > ヒノキ科 > アスナロ属
冷涼な山地に生える日本固有のヒノキの仲間。国内のこの仲間では最も大きな鱗状の葉を持ち、葉裏の白色も特徴的で覚えやすい。ヒノキと異なり、植林されることは少ない。
アスナロの概要

花期1) | : | 5月 |
希少度 | : | ★★★(やや稀) |
大きさ1) | : | 高さ約30m |
生活形1) | : | 常緑高木 |
生育環境2) | : | 冷温帯の山地 |
和名1) | : | ヒノキよりも材質が劣るため「明日ヒノキになろう」に由来するとする説がある。 |
学名3) | : | dolabratus「手斧のような形をした」 |
アスナロの形態
葉
樹皮
識別
ヒノキやサワラ、クロベ(ネズコ)などと一見よく似ている。
識別については見分け方のページを参照。
日本産針葉樹全体の識別については「日本産針葉樹の葉による絵解き検索表」のページを参照。
アスナロの種内変異(変種ヒノキアスナロ)
アスナロには基変種アスナロvar. dolabrataと変種ヒノキアスナロvar. hondaeの2変種があり、分布が北(ヒノキアスナロ)と南(アスナロ)に分かれている。
分布の接する地域では形態が連続的に変化し、しばしば見分けが難しいという4)。
両変種の詳細は以下の表のとおり。詳細についてはInanaga et al.(2020)4)を参照。
アスナロ | ヒノキアスナロ | |
---|---|---|
分布 | 岩手県~鹿児島県 | 北海道渡島半島~中部地方 |
球果(松ぼっくり) | 角張る | 丸い |
葉 | 大型 | やや小型で密につく |
分類
アスナロ属Thujopsisはアスナロ1種のみよりなる属で、日本の固有属である。
文献
1)大橋広好・門田裕一・木原浩・邑田仁・米倉浩司(編) 2015.『改訂新版 日本の野生植物 1 ソテツ科~カヤツリグサ科』平凡社.
2)林将之 2014.『山渓ハンディ図鑑14 樹木の葉 実物スキャンで見分ける1100種類』山と渓谷社.
3)Lorraine Harrison 2012. Latin for gardeners. Quid Publishing. (ロレイン・ハリソン 上原ゆう子(訳) 2014. 『ヴィジュアル版 植物ラテン語辞典』原書房.
4)Inanaga M., Hasegawa Y, Mishima K., Takata K. 2020. Genetic Diversity and Structure of Japanese Endemic Genus Thujopsis (Cupressaceae) Using EST-SSR Markers. Forests 11(9): 935.
編集履歴
2021/7/1 公開
2025/1/25 分類の項を追加。