マツブサ Schisandra repanda

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奈良県御所市 2019/6/16
※分布図は目安です。

分布1):北海道(南部)、本州、四国、九州。国外では朝鮮半島南部。

山地の林縁などに見られるつる性木本で、落葉樹だが常緑樹に近い葉色、光沢をもつ。シキミやサネカズラなどと近縁である。

マツブサの概要

花期1)5-7月
希少度★★★(やや稀)
生活形落葉性のつる性木本
生育環境2)温帯の丘陵~山地の林縁や林内
学名3)repandus「波状縁の」

マツブサの形態

奈良県御所市 2019/6/16

葉は互生し、葉身は長さ4-10㎝2)
落葉樹だが葉色は濃く、やや光沢がある。
鋸歯があるが低く、あまり目立たない。
この写真よりもう少し縦に長い葉もある。

奈良県御所市 2019/6/16

葉裏は葉脈が目立つ。
葉柄は時に赤みを帯びる2)

黄葉

長野県阿智村 2014/11/3

秋には黄色く黄葉する。

長野県阿智村 2014/11/3

林縁でよく見られる。

識別

落葉性のつる性木本の中では葉の形や鋸歯の様子、質感が独特であり、慣れれば特に識別に悩むことはない。

同じマツブサ属のチョウセンゴミシは北海道~中部地方のより冷涼な地域に分布する。葉の形はやや似るが、葉身は先寄りで幅広くなる(倒卵形)。葉の質は薄く、葉脈がくぼんで目立つ。

同じマツブサ科のサネカズラは常緑樹で、葉はより大きく細長い。マツブサの果実(集合果)は房状だが、サネカズラの果実は球状。

ニシキギ科のツルウメモドキは鋸歯がより細かく、葉の表面にしわが目立つ。

ウコギ科のキヅタは常緑樹で葉の表面に光沢があり、葉柄は細く、葉身はしばしば3-5裂する。

マツブサの種内変異

葉裏が白みを帯びるものを品種ウラジロマツブサf. discolorという。

文献

1)大橋広好・門田裕一・木原浩・邑田仁・米倉浩司(編)2015.『改訂新版 日本の野生植物 1 ソテツ科~カヤツリグサ科』平凡社.
2)林将之 2014.『山渓ハンディ図鑑14 樹木の葉 実物スキャンで見分ける1100種類』山と渓谷社.
3)Lorraine Harrison 2012. Latin for gardeners. Quid Publishing. (ロレイン・ハリソン 上原ゆう子(訳) 2014. 『ヴィジュアル版 植物ラテン語辞典』原書房.

編集履歴

2021/7/16 公開