マルバニッケイ Cinnamomum daphnoides

植物 > 被子植物 > クスノキ目 > クスノキ科 > クスノキ属

種子島 2019/9/25
※分布図は目安です。

分布1,2):福岡県(大島)、長崎県(男女群島)、鹿児島県南部~トカラ列島、沖縄県硫黄鳥島。種子島や屋久島に多い。

種子島や屋久島を中心に見られるクスノキの仲間。海岸で低木林を形成する。近縁のシバニッケイよりも北に分布し、葉先が丸く葉裏が白いのが特徴。南九州ではしばしば植栽される。

マルバニッケイの概要

花期4)6月と12月。
希少度★★★(やや稀)
生活形常緑小高木
大きさ2)高さ1-10m
生育環境2)海岸の風衝低木林など
学名3)daphnoides:「Daphne(ジンチョウゲ属)に似た」

マルバニッケイの形態

種子島 2019/9/25

葉は葉身長3-7㎝と小型で先は丸い2)
対生に近い互生で、ヤブニッケイなどと同じくコクサギ型葉序となる。
クスノキ属らしく三行脈が目立つ。

種子島 2019/9/25

葉裏は絹毛が密生し白い。
近縁のシバニッケイは成葉が無毛で葉先はやや尖る。
ケシバニッケイはシバニッケイとの雑種に由来するものと推定されている。

文献

1)大橋広好・門田裕一・木原浩・邑田仁・米倉浩司(編) 2015.『改訂新版 日本の野生植物 1 ソテツ科~カヤツリグサ科』平凡社.
2)林将之 2016. 『ネイチャーガイド 琉球の樹木 奄美・沖縄~八重山の亜熱帯植物図鑑』文一総合出版.
3)Lorraine Harrison 2012. Latin for gardeners. Quid Publishing. (ロレイン・ハリソン 上原ゆう子(訳) 2014. 『ヴィジュアル版 植物ラテン語辞典』原書房.
4)川原勝征 2009.『南九州の樹木図鑑』南方新社.

編集履歴

2022/11/26 公開