カヤ Torreya nucifera

植物 > 裸子植物 > ヒノキ目 > イチイ科 > カヤ属

高知県越知町 2015/9/12
※分布図は目安です。

分布:本州(宮城県以南)、四国、九州(屋久島まで)1)。国外では朝鮮半島、済州島に分布する4)

山地の林内に見られる常緑針葉樹。イヌガヤの葉が触っても痛くないのに対し、本種の葉は鋭く尖っておりとても痛い。葉裏の気孔帯の細さを確認するとより確実に同定できる。

カヤの概要

花期1)4-5月
希少度★★(やや普通)
大きさ1)高さ25m
生活形常緑高木
生育環境2)丘陵~山地の林内
学名3)nucifer「堅果を生じる」

カヤの形態

滋賀県米原市 2016/3/5

葉は長さ2-3㎝前後、硬く、先は尖って触ると痛い。

京都市左京区 2014/9/27

葉裏は2本の細く白い気孔帯がよく目立つ。

京都市左京区 2014/9/27

イヌガヤやイチイは気孔帯が幅広く、葉裏の印象が大きく異なる(下記参照)。

高知県越知町 2015/9/12

例外的に気孔帯が薄く見えにくい葉。
それでも幅の狭さは見て取れる。

樹皮

福岡県糸島市 2021/3/7

樹皮は縦に浅く裂ける。
この個体ではコケやマメヅタに覆われ分かりにくい。

識別

日本産イチイ科には本種のほか、カヤとイヌガヤの合計3種がある。
3種は葉の並び方などがよく似ているが、葉の形態や果実、種子などに違いがある。
詳細はイチイ科のページを参照。

日本産針葉樹全体の識別については「日本産針葉樹の葉による絵解き検索表」のページを参照。

分類

日本産カヤ属Torreyaは本種のみ。
世界的には6種あり、常緑高木~低木である1)

文献

1)大橋広好・門田裕一・木原浩・邑田仁・米倉浩司(編) 2015.『改訂新版 日本の野生植物 1 ソテツ科~カヤツリグサ科』平凡社.
2)林将之 2014.『山渓ハンディ図鑑14 樹木の葉 実物スキャンで見分ける1100種類』山と渓谷社.
3)Lorraine Harrison 2012. Latin for gardeners. Quid Publishing. (ロレイン・ハリソン 上原ゆう子(訳) 2014. 『ヴィジュアル版 植物ラテン語辞典』原書房.
4)尹鍾学,福嶋司,金文洪,吉川正人,本間秀和 2008. 韓半島と九州北部および周辺島嶼の森林群落の種組成と分布に関する比較研究. 植生学会誌 25: 75-93.

編集履歴

2021/7/1 公開
2025/1/25 分類の項を追加