分布1):東北南部~中部地方。日本固有種
日本で唯一の落葉性針葉樹。秋の紅葉は非常に美しい。日本固有種であるが、木材用によく造林され、真の自生個体と出会えることは稀である。
カラマツの概要
花期1) | : | 4-5月 |
希少度 | : | ★★★(やや稀) |
大きさ1) | : | 高さ30m、幹径1m |
生活形 | : | 落葉高木 |
生育環境2) | : | 山地の明るい場所や火山地帯 |
カラマツの形態
葉と短枝/長枝
葉は長さ2-3㎝1)。
短枝の葉は20-30本束生する1)。
長枝の葉はらせん状につく2)。
冬の枝や枯れ枝ではいぼ状の短枝が目立つ(写真は落枝)。葉の落ちた様子はイチョウとも似ている。
新葉が展開する様子。
球果
球果は卵状球形で短枝の端につき長さ2-3㎝1)。
樹皮
灰黒色で粗く裂け剥がれる3)。
やや若い木の樹皮。
樹形
落葉樹であるため、他の国産針葉樹とは一見して異なる。幹は直立する。
植栽、造林されることが多い。そのため本来の自生かどうかは判断が難しい。
識別
落葉性の針葉樹は国内ではカラマツのみである。短枝に葉が束生する様子も特徴的で見分けやすい。
植栽の場合、メタセコイアやラクウショウも落葉性だが、短枝に葉が束生することはない。
文献
1)大橋広好・門田裕一・木原浩・邑田仁・米倉浩司(編) 2015.『改訂新版 日本の野生植物 1 ソテツ科~カヤツリグサ科』平凡社.
2)林将之 2014.『山渓ハンディ図鑑14 樹木の葉 実物スキャンで見分ける1100種類』山と渓谷社.
3)鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文(著) 2014. 『ネイチャーウォッチングガイドブック 四季を通じて樹木を観察する 431種 樹皮と冬芽』誠文堂新光社.
編集履歴
2021/7/1 公開
2021/10/25 葉の形態の記述を一部追加