カラマツ Larix kaempferi

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黄葉 長野県阿智村(植林) 2014/11/3
※分布図は目安です。

分布1):東北南部~中部地方。日本固有種

日本で唯一の落葉性針葉樹。秋の紅葉は非常に美しい。日本固有種であるが、木材用によく造林され、真の自生個体と出会えることは稀である。

カラマツの概要

花期1)4-5月
希少度★★★(やや稀)
大きさ1)高さ30m、幹径1m
生活形落葉高木
生育環境2)山地の明るい場所や火山地帯

カラマツの形態

葉と短枝/長枝

岐阜県高山市(自生状) 2014/9/20

葉は長さ2-3㎝1)
短枝の葉は20-30本束生する1)

岐阜県高山市(自生状) 2014/9/20

長枝の葉はらせん状につく2)

落枝 岐阜県高山市 2014/9/22

冬の枝や枯れ枝ではいぼ状の短枝が目立つ(写真は落枝)。葉の落ちた様子はイチョウとも似ている。

北海道羽幌町天売島(植林) 2016/6/21

新葉が展開する様子。

球果

岐阜県高山市(自生状) 2014/9/20

球果は卵状球形で短枝の端につき長さ2-3㎝1)

樹皮

岐阜県飛騨市(自生状) 2014/9/21

灰黒色で粗く裂け剥がれる3)

岐阜県高山市(自生状) 2014/9/20

やや若い木の樹皮。

樹形

岐阜県高山市(植林) 2014/9/22

落葉樹であるため、他の国産針葉樹とは一見して異なる。幹は直立する。

京都市左京区(植林) 2014/6/29

植栽、造林されることが多い。そのため本来の自生かどうかは判断が難しい。

識別

落葉性の針葉樹は国内ではカラマツのみである。短枝に葉が束生する様子も特徴的で見分けやすい。
植栽の場合、メタセコイアやラクウショウも落葉性だが、短枝に葉が束生することはない。

文献

1)大橋広好・門田裕一・木原浩・邑田仁・米倉浩司(編) 2015.『改訂新版 日本の野生植物 1 ソテツ科~カヤツリグサ科』平凡社.
2)林将之 2014.『山渓ハンディ図鑑14 樹木の葉 実物スキャンで見分ける1100種類』山と渓谷社.
3)鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文(著) 2014. 『ネイチャーウォッチングガイドブック 四季を通じて樹木を観察する 431種 樹皮と冬芽』誠文堂新光社.

編集履歴

2021/7/1 公開
2021/10/25 葉の形態の記述を一部追加